昭和４８年４月に大蔵省に入省して３１年あまり、毎日のように通った外務省前の桜並木。不思議なことに一度も、外務省の中からみたり、写真を撮ったりしたことのなかった桜並木。

地元からお客様がくると、「隣の役所まではよく来るが、この建物だけは入ったことがなかった」・・・　ベテラン町長さんだってそう言う。警備も厳戒。門から玄関までも遠くて、やはりなかなか入りづらい雰囲気ではある。

今年あまりにも早く咲き始めた桜を、執務室から眺めるに付け、カメラの虫がうずき始めた。秘書官をともなって、正面玄関にたち新入省員のように（まあ、いわば新入省員
だが）記念撮影をした。

衛視さんにじっと見られて、ちょっと恥ずかしかったが、不思議な、外務省で仕事をすることがまたうれしくなってきた、そんな瞬間だった。

ところで、何も知らずに現像ができてきたのを見たスタッフはきっと、「？？？何に使うんだろう？？？・・・」と首をかしげたことだろう。