外務副大臣ニュース

H18.1.12  副大臣会見記録 (17:03〜 於:本省会見室)
金田副大臣定例記者会見要旨

◆アブザイド国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)事務局長の訪日/ドバイ首
 長国への出張(マクトゥーム首長の逝去)

金田副大臣)私の方からまず二点申し上げます。一点目は、アブザイド国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の事務局長の訪日についてです。内容は、1月15日の日曜日から18日の水曜日まで来日の予定です。カレン・コーニング・アブザイドUNRWA事務局長です。このUNRWAは、現在428万人いるパレスチナ難民に対する人道支援を継続して実施している唯一の国際機関です。わが国は、中東の平和と安定はわが国の方にも直結する問題であるという認識のもとに、中東和平問題に積極的に関与してきているわけですけども、この観点からUNRWAに関しましても、1953年以降継続的に支援してきています。今回来日するアブザイド事務局長は、2005年6月28日に事務局長に就任して以降、初めての訪日です。滞在中は、わが国の要人と会談する他、大学での講演会あるいは主要メディア等を通じた広報活動を行う予定と聞いています。以上です。
 二点目は、私は特派大使として先週の6日から8日にかけて、中東のアラブ首長国連邦の副大統領兼首相・マクトゥーム・ドバイ首長ですが、ア首連の首相です、ご逝去で弔問のため特派大使としてドバイ首長国を訪問しました。そして、皆様ご存知の通り、ア首連は日本の石油の4分の1、これをこの国から日本は輸入しています。あるいは、中東における日本企業の最大拠点地ということになっていますので、そういうことからも重要な二国間関係ということで行った次第です。ムハンマド・新ドバイ首長、この方はアラブ首長国連邦の首相になり、副大統領を兼務するわけですが、私どもの方から、小泉総理はじめ日本国国民からの弔意を伝え、また、両国間の引き続きの良好な関係を要請しています。これに対してムハンマド・新首長の方からは、弔意に感謝すると共に、日本とアラブ首長国連邦の関係の更なる発展を希望するということが発言されています。以上、私の方から二点を申し上げます。
 副大臣会議は今日はありませんでしたので、その点は申し上げることはありません。以上です。

◆金正日総書記

(問)金正日総書記の中国入りの一部情報ですが、現時点で外務省としてどのように把握されているか、その辺を教えて頂けますか。

(金田副大臣)関係国から引き続き、鋭意情報収集を行っているわけですが、中国政府は依然として公式の発表はしていません。従って、現時点で確定的なことを述べる段階ではないわけです。なお、従来、過去の例からいきますと、金正日総書記が自国に帰るまで、仮に行っていた場合に、両国とも発表はその後というケースがあり、そういう状況が過去にあり、確認するのはなかなか難しいという状況です。

◆自民党総裁選

(問)今年に入って最初の会見ですのでちょっとお伺いしたいのですが、今年の自民党総裁選では日中関係をどうするかというのが一つの争点になるかなと。靖国神社の参拝問題と日中・日韓間関係とは切り離せない状況になっていると思うのですが、自民党国会議員のお一人でもある副大臣はこの点についてはどうお考えになりますでしょうか。

金田副大臣)日中関係についてどういう風に考えるかというご質問で受け止めていいですね。副大臣として私の考え方としては、やはり日中関係というのは非常に幅が広い、しかも政府間では常に議論すべき課題というのは多く存在しているはずです。私としては、外交チャンネルというものを開いて、あらゆるレベルで幅広い分野での対話を続けていく努力というものを、やはり両国双方が払っていく必要があるのではないかと考えています。また、皆様よくご存知の通りですが、青少年間の交流をはじめとする国民的な交流を深めていくことももちろん重要ですし、日中双方において相手に対する感情というものが取り沙汰されている状況であればあるほど、日中の未来を担う若者の間で相手に対する直接の体験を通じた相互理解とか相互信頼といったものを深化させていくという、そういう努力が必要なのではないかと思っています。また、ご承知の通りですが、日中間は貿易総額が香港を含めると日米貿易総額を上回ったというデータもあります。従って、人的往来も既に年間400万人規模に達している、そういうことを併せて考えますと、やはり人的交流、経済関係、これまでになく拡大・深化していますので、そういう意味においても、幅広く様々な形で日中関係というのが築き上げられており、堅固であると思っています。従って私としては、この日中関係に難しい局面というのは幅が広いがゆえにいろいろと出てくることはあるのですが、例えばそのうちの個別の事柄あるいは個別の分野といった面で意見の相違があるとしても、やはり日中関係全体の発展を停滞させるということはあってはいけないと思いますので、やはり重要な、地域的にも国際社会全体の中においても重要な二国間関係であるということをしっかり受け止めて、日中友好協力関係を未来に向けて発展させていく努力というものを総じてやっていかなければいけないという方針、そういう考え方を私は持っています。

(問)日中関係・日韓関係の向上が総裁選の争点になるとはお考えになりますか。

(金田副大臣)今、年が明けて、そして基本的な日中関係の考え方はそういう考え方を私は今申し上げた通りなのですが、総裁選の争点については、あまり今ちょっと、どういうことが関係してくるのかというのは、私個人としては考えるに至っていません。

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