2011年 9月 16日

半年・・・

実りの秋、地元は黄金色に染まった田園風景が広がっています。稲刈りを控え、皆さんそれぞれお忙しくされていることと存じます。先日、11年産米の作柄概況が発表されました。夏の日照不足と低温が影響してか、秋田県は2年続けての「やや不良」、ここ数日の大雨の影響も心配されます。

さて、私ごとで恐縮ですが、早いもので6月8日の退院・復帰から3か月強、3月10日の入院から約半年が経過しました。私自身、初めての入院経験でしたが、ちょうど大震災と原発事故の発生という国難の時期と重なり、スピード感のない政府の対応を見ていて、霞が関と永田町37年の経験を持つ時運が、電話での対応は出来ても、先頭に立って走り回らなければと思いつつ動けないことに、もどかしい気持ちでいっぱいでした。
今は、週1~2日程度リハビリに通いながら、朝は宿舎でストレッチや自主トレーニングを続けており、国会周辺でもできるだけ自分の足で歩くように心がけています。お陰様で大幅に改善し、杖を持たなくても歩けるようになりました。皆さんに「すっかり良くなりましたね!」と声をかけられて、それが嬉しく励みになっています。

13日には、新政権になってはじめての臨時国会が召集されました。野田政権は所信表明演説で、「正心誠意」という言葉を用いましたが、そうであるならば、数々の山積する課題・国難の中で、当然会期を十分にとり予算委員会を開き、与野党で誠心誠意議論を重ねるべきであります。ところが、すでに破たんした公約(マニフェスト)の総括や震災復興・原発対応など、野田政権の今後の方針を示す場であるはずの国会をわずか4日間の本会議のみで閉じようとしたのです。しかも、与野党の合意がない中で採決を強行して4日間の会期を決めたやり方は、まさに姑息な手段であり、誠実さが全く感じられす、事実上の審議拒否と言えます。本格的な復興予算である第3次補正予算の速やかな審議と成立に向け、国会は休んでいる場合ではありません。まして、被災地の皆さんは一日たりとも休んでいないのです。

鉢呂経済産業大臣は「死のまち」、「放射能をつけたぞ・・・」という、被災者の心を踏みにじる発言によってわずか9日間で辞任し、一川防衛大臣は、自らを素人と発言するなどの不適材不適所内閣ぶり。また、多くの大臣は担当する各分野で、その責務にふさわしい経験や実績を持たないと言われています。各大臣の器量と総理の任命責任の追及も、国益を考えた場合重要な国会の使命です。
民意を経ないで誕生した野田総理大臣が、2年で3人目の総理であり、国会でのまともな議論も期待できない「不完全内閣」(平野民主党国対委員長発言による。)だと言うならば、やはり、直ちに国民に信を問うべきではないでしょうか。しかも、野田総理はかつて、「国難の時こそ民意を問う(総選挙を行う)のが筋だ」と主張しておりました。しかし今は、「国難の時に政治空白を作るな」というもっともらしいことを言っておりますし、また、かつて「不況の中での消費税増税はありえない」とも言っておきながら、3次補正予算の財源についても増税の方針を打ち出しています。
総野党の抗議により、会期4日目の本日最終日になって、急きょ会期の14日間延長を譲歩しましたが、総理が代わってもその場しのぎの試行錯誤の連続による政権運営は相変わらずです。
これ以上、言ったこととやることが違う政治、立場が変われば言うことが変わる政治、朝令暮改の政治・・・こうしたブレる政治を許す訳にはいきません。

震災から半年。被災者の皆さんは今もなお苦しい生活を余儀なくされており、原発事故も未だ収束の方向が見えません。そして、アメリカ同時多発テロから10年。原発の在り方を含めたエネルギー政策、テロとの戦いなど世界の価値観が大きく変わっていく中で、政権交代以降日本外交は確実に弱体化しています。普天間基地移設問題やアジア周辺諸国との関係、大震災からの復興と原発事故の収束を確実に進めていきながら、円高や景気、雇用、社会保障、TPPの問題など、内政外交ともに待ったなしの状況にあります。

節目の半年を迎え、被災地の皆さんの命と希望がかかっているこの大事な時に、国会議員であるということの責任を自覚しながら、こうしたたくさんの課題の解決のために、決意を新たに全力で取り組んで参ります。

 この夏場の活動 ↓
 http://www.e-apli.net/kaneda/topics/images/20110916.pdf

2011年 9月 16日


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